おそらく50年ものかと
応接セットとして使われていた型の椅子です。
状態は、座面前方の膝裏にあたる箇所のへこみが大きく見えます。他には、肘の木部塗装剥げもほとんど見られず、使われずにいたのかなと想像しています。
さっそく、分解していくと中からはヘッシャン(麻で粗目に織った被せ用の布)と黒い劣化したウレタンのカス。
さらに、太鼓バネ。
この構造は、現在では椅子張り検定でしか見ないような貴重な椅子。材料の流通も少ないのでこの、椅子の上で飛び跳ねたりしてバネが折れてしまうと修復が困難になります。
今回のものは、状態がよかったのでバネは再利用しながら被せやウレタンの成形を行い元の状態に復元していきます。
本来、椅子の寿命はとても長くメンテナンスしてやれば一生付き合える家具の一つです。小屋裏や納屋に置きっぱなしであろうが元がいいものは案外綺麗になります。
是非、お悩みの際は一度お問い合わせください。